なぜ私はヨガ/ヨガセラピーを伝えるのか|誰かの期待を生きていた私が、自分自身に戻るまで
「どうしてヨガ/ヨガセラピーを伝えているのですか?」
そう聞かれた時、私はいつも自分自身の過去を思い出します。
今でこそ、身体と心のつながりを大切にし、一人ひとりに寄り添うヨガ/ヨガセラピーをお伝えしています。
でも、以前の私は、自分を大切にするということを知りませんでした。むしろ、自分のことよりも、周りの期待に応えることを優先して生きていました。
「自分がどうしたいか」より「誰かが喜ぶか」を選んでいた私
私は幼い頃から、厳しく育てられました。
「頑張ること」
「期待に応えること」
「迷惑をかけないこと」
それが当たり前のように身についていきました。何かを選択するときも、
「私は本当は何を望んでいるのか」
よりも、
「親が喜ぶのはどちらか」
「周りから見て正しい選択はどちらか」
を考えることが多かったように思います。
いつしか、自分の気持ちよりも、誰かの期待を優先することが習慣になっていました。
身体は、ずっと私にサインを送ってくれていた
社会人になり、新卒で働き始めた頃。私は仕事に一生懸命向き合っていました。でも、その生活は少しずつ身体に負担をかけていました。
食事を取れる時間は毎日バラバラ。
休憩時間であっても仕事をする日々。
仕事が終わるのは終電近く。
家に帰ってからも、本部へ提出するレポートを作成する。
身体を休める時間も、ほとんどなく、休みの日はベッドから起き上がれない状態のまま、気づいたら夕方、、なんてことばかり。それでも私は、
「みんな頑張っているから」
「もっとできるはず」
「期待に応えなければ」
そう思って走り続けていました。
そして、身体は少しずつ限界を教えてくれるようになりました。さまざまな不調が重なり、私は自分でも「なぜこんなに身体がつらいのだろう」と感じる日々を経験しました。
でも今振り返ると、身体が弱かったからではないと思っています。身体は、ずっと私を守ろうとしてくれていたのだと思います。
「もう少し自分を大切にして」
「自分自身の声を聞いて」
そう伝え続けてくれていたのです。
私は、自分自身を置き去りにしていた
当時の私は、身体の身体をどうにかすることばかり考えていました。
ヨガに出会い、少しずつ自分と向き合う時間を持つ中で、大切なことに気づきました。身体だけを見ても、本当の意味で整うことはできない。
心の状態。
呼吸のありさま。
自分自身との関係。
すべてがつながっているということ。
以前の私は、自分に自信がありませんでした。何かができなければ価値がない。誰かに認めてもらえなければ不安。
そんなふうに、自分自身を厳しく評価していました。
でもヨガは、私に「もっと頑張ること」ではなく、「今の自分を感じること」を教えてくれました。
ヨガセラピーは、自分自身に戻るための時間
ヨガセラピーは、ただ身体を動かすものではありません。
身体。
呼吸。
エネルギー。
心。
知性。
そして、その奥にある本来の自分。
ヨガの智慧であるパンチャコーシャ(五鞘説)では、人は身体だけの存在ではなく、さまざまな層が互いに影響しながら存在していると考えます。
だからこそ、目に見える症状だけを見るのではなく、その人全体を見ることが大切なのです。肩こりがあるから肩だけを見る。疲れているから休むだけ。それだけではなく、
「なぜ今、身体はそのサインを出しているのか」
「自分は本当は何を感じているのか」
そこに優しく気づいていくこと。
それが私が大切にしているヨガセラピーです。
頑張りすぎているあなたへ
もし今、
人のために頑張り続けている方。
周りの期待に応えようとして、自分を後回しにしている方。
本当は疲れているのに、「大丈夫」と言ってしまう方。
そんな方がいたら、伝えたいことがあります。
あなたの身体は、あなたの敵ではありません。痛みや疲れ、違和感は、あなたを困らせるものではなく、あなたを守るための大切なメッセージかもしれません。
私自身、身体の声を無視し続けた経験があるからこそ、その小さなサインに気づく大切さを伝えたいと思っています。
ヨガ/ヨガセラピーは、誰かになるためのものではありません。
本来の自分自身へ戻っていくための時間です。もう、誰かのためだけに頑張らなくてもいい。自分自身を大切にすることから、人生は少しずつ変わっていきます。
過去の私がそうだったように。
私はヨガ/ヨガセラピーを通して、一人でも多くの方が自分の身体と心に優しく寄り添えるよう、お手伝いできれば嬉しいです。あなたが、あなた自身に戻るための時間を。
日々の中で置き去りにしていた心の声に、そっと触れるきっかけになりますように。